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共同親権とは?メリット・デメリットや日本の制度について解説

「共同親権」をご存知でしょうか。現在の日本では離婚すると子どもの親権は片方の親のみに与えられる「単独親権」制度が取り入れられています。しかしながら今後日本でも共同親権を認めようとする動きがあります。そこで今回は、共同親権をご存じない方向けに、共同親権とは何か、共同親権のメリットやデメリット、現在の日本の親権制度について徹底解説いたします。今後、離婚を考えている方や親権に不安をお持ちの方の参考になれば幸いです。

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[ご注意]
記事は、公開日(2022年10月31日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士に最新の法令等について確認することをおすすめします。

共同親権とは?

「共同親権」とは、離婚後に父と母の両方が子どもの親権を持つことをいいます。婚姻中はもちろん共同親権ですが、離婚後も両親ともに親権を持ち、子育ての義務と権利が発生します。

離婚後も共同親権が認められた場合、両親どちらも子どもの教育に関わります。しかし、共同親権であっても子どもと住めるのは片親だけです。現在、世界のさまざまな国で共同親権が導入されていますが、子どもが両方の親と一緒に住んでいる例はありません。

ただ、離婚後も別居している親と毎日連絡をとる、頻繁に子どもが両親の家を行き来するケースはあるようです。離婚が珍しくなくなった今、子どものことを考えて制度を変える必要性が問われています。

共同親権のメリット

共同親権にしたときのメリットを紹介いたします。

一緒に住んでいない親が子どもに会いやすい

日本では単独親権のため、離婚後に子どもと関われるのは親権がある親だけのことが多いです。親権で両親が争った場合や離婚理由などによって、両親同士がお互いによく思っていないときは、親権がない親と面会が行われないケースがあります。親権を得られなければ、子どもに会えないと懸念し、離婚協議の際に争う方が多いです。

両方の親と会える

子ども側から考えても、両方の親と関われることはメリットです。突然、片親にしか会えないといっても、理解ができないでしょう。離婚は両親の望みであって、子どもの望みではありません。離婚後の子どもの生活環境をなるべく変えないようにすべきではないでしょう。大人でも環境が変わるとストレスを感じます。子どものストレスを減らすという面でも共同親権はメリットといえます。

両親のどちらもが養育や教育できる

共同親権では、両親のどちらにも養育や教育の義務、そして責任があるため、2人で協力して子育てができます。日本では単独親権のため、片親が一人で働きながら育てる場合がほとんどです。しかし、これでは片親に負担がかかるため、あまりよくないでしょう。共同親権は、両親が離婚後も協力して子育てできるため、片親だけに大きな負担がかかることはありません。

親権で争うケースの減少

日本では単独親権のため、夫婦で親権を争うケースが多いです。親権を得られない場合は子どもに会えなくなる可能性があるため、離婚訴訟をして親権争いを行われる場合があります。

訴訟を起こすと離婚までに時間がかかります。また、親権問題で争った夫婦はさらに仲が悪化して、離婚後の子どもの面会や養育費の支払いなどが滞る問題などの可能性があります。

共同親権は両親のどちらもが親権を持つため、争いを避けられます。親が争っているところを見せなくて済むというメリットがあります。

養育費を払ってくれやすい

単独親権だと片親だけが親権を得られるため、親権を得られなかった親は養育費の支払いをして子育てに参加します。しかし、親が養育費を払わないという問題が多々あります。離婚した後に親が子と会えないなどの場合は、「子どもに会えないのに、養育費を払わないといけない」と感じて養育費を納めない場合があります。

共同親権の場合は子どもに会いやすいため、積極的に教育に関わり、養育費を払っている親が多いそうです。

共同親権のデメリット

共同親権にはメリットだけではなく、デメリットもあります。共同親権のデメリットは以下の4つです。

子どもに二重生活を強いることになる

共同親権がすでに導入されている国では、よく子どもが両親の家を行き来しています。ただし子どもにとって二重生活は負担にもなる可能性が高いです。どちらの両親にも会おうとしたら、それだけ時間を取られて、自由に友達と遊ぶ時間がなくなるなどの問題があります。

一緒に住んでいない親の家から遠く離れた場所に住めない

共同親権では、一緒に住んでいない親と子を頻繁に会わせる必要があります。そのため、遠く離れたところに住みたいと思っても、定期的に会わせることを考えると一緒に住んでいない親の近くに住むことになります。

教育方針の違いからけんかに発展しやすい

相手と何らかの理由やトラブルがあって別れているため、意見がぶつかりやすくなります。両方の親に親権があるため、些細なことまで一緒に決める必要があります。子どもは父と母が違うことをいっていると混乱します。「どちらの話を聞こう」などの板挟みに状態になる可能性があります

DVなどの理由で離婚した場合は共同親権になったら困る

離婚は性格の不一致だけでなく、DVやモラルハラスメントといった原因で分かれる夫婦も多いです。DVで離婚した夫婦が共同親権になったらどうでしょうか。相手の暴力が原因で別れていて会いたくないのに、一緒に住んでいない親と子どもを引き合わせるため、近くに住む必要性が出てきます。DVなどの特別な理由で別れる場合は、共同親権を対象外にするなどのルールを検討しないと被害を受けた方を守れません。

日本の親権制度は?

日本では共同親権ではなく、「単独親権」の制度が取り入れられています。単独親権は共同親権と異なり、離婚後はどちらか片方の親が子どもを育てる権利を持ちます。子どもを両親一緒に育てるのか、一人で育てるのかの違いです。親権を得た親は子どもに教育を受けさせる、子どもの生活を面倒見るといった義務があり、子育ての責任を一人で追う必要があります。

単独親権の日本では、離婚後に父母のどちらかしか親権を持てないため、離婚時に親権で争う夫婦が増えました。また、離婚後に片方の親にしか会えない、相手から養育費が払われないなどの問題が度々取り上げられています。

離婚が珍しくなくなった今、「共同親権にするべきだ」といわれています。離婚後に両親が子育てに関われるため、子どもが両親に会いやすいなどのメリットがあります。両親が離婚するだけでも子どもにストレスはかかります。子どものストレスを減らす意味でも、共同親権のほうがよいのではないでしょうか。

イタリア・ドイツ・フランス・中国・韓国などの国では、もうすでに共同親権が導入されています。子どもに「両親のどちらかを選べ」といっても難しいため、離婚後も共同親権で子育てをする方が自然なのではないでしょうか。他の国では共同親権を取り入れているところが多いため、今後、日本でも共同親権の導入されるのではと考えられています。

「親権」についてはこちらの記事もご覧ください。

まとめ

共同親権とは何か、メリットやデメリットについて解説いたしました。日本でも数年以内に共同親権が認められるのではないでしょうか。離婚は今や珍しくなく、誰にでも可能性があるため、今から親権などについて知っておくことは大切です。離婚すると子どもの環境を大きく変えることになります。子どもの幸せを第一に負担を減らすことを考え、離婚を検討する必要があります。 離婚や親権でお悩みの方は、近くの弁護士事務所か離婚を得意とする弁護士に相談してみてください。相談料が無料の弁護事務所も多く、気軽に相談できます。

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