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50代・60代の熟年離婚、知っておくべき備えとポイントを解説

最近は離婚する人も高齢化し、50代から60代でも離婚をしている人が増えてきています。なぜ離婚しているかはそれぞれ理由がありますが、この場合に必要なのは離婚するときのポイントなどをよく理解しておくことです。これにより、老後の不安を軽減できるかもしれません。

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[ご注意]
記事は、公開日(2022年11月11日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士に最新の法令等について確認することをおすすめします。

50代・60代で離婚する主な理由

理由の1つは、本当はもう少し若いうちに離婚したかったけども、子供が成長していなかったので我慢していたというパターンです。このパターンは、離婚する2年前あるいは3年前から関係がおかしくなったというものではなく、実はもっと昔から関係がこじれていたことが理解できます。

離婚を切り出したくても子供がまだ20歳にもなっていない場合にはなかなかできません。しかし、20歳を過ぎればある程度、子育ても一段落し、親の都合で別れても問題ないと考えるきっかけとなります。もちろん子供からすれば両親の離婚はショックかもしれませんが、当事者が我慢できないならばそれも仕方がないことかもしれません。

外から見れば普通の夫婦関係に見えていても、家の中ではほとんど会話をしないあるいは事務的な会話しかしないなど、夫婦間の仲がかなり悪くなっていることがうかがえるでしょう。いきなり離婚をするというよりも、かなり成熟させて離婚を決意するケースが多く、当事者でなければなかなか理解できない問題ともいえます。 一方で晩婚化が進み、比較的歳をとってから結婚したものの、やはり当事者の意見が合わず別れるといったこともあるかもしれません。

50代・60代で離婚するときの注意点

50代・60代で長年連れ添った相手と離婚する場合、若い人とは異なりいくつか注意点があります。その注意点をよく理解した上で、本当に離婚する必要があるのかをよく確認しておかなければいけません。

お金の問題

注意すべき点の1つはやはりお金の問題といえます。特に女性の場合は、外で働いていないケースもあり、いきなり離婚した途端に社会復帰をしなければならずその時のギャップが非常に大きくなります。

収入が十分あるか

会社員として働いていた場合ならばよいですが、しばらく会社員としても働くことなくパートの生活などをしている人も多いかもしれません。その後パートの生活だけでやっていけるのか問題になります。年齢的にも、再就職をするのは難しく、選択肢はほとんどない状態といえるでしょう。40代位までであれば再就職の可能性があるかもしれませんが、60歳近くになると再就職の可能性が低くなってくるのが実状です。

収入を得るための備えが必要

もし働くところがなかなかなければ選ばずに働くしかありません。これを防ぐためにも、できるだけ手に職をつけておいた方が良いといえます。現在であれば、パソコンを使った仕事などがたくさんあり、自宅にいるだけでそれなりのお金を稼ぐことができるため、早い段階から将来に備えて準備しておくのも良いかもしれないです。

心配なのは、何も考えずに毎日生活をしていることです。大きな地震や津波が突然発生した時と同じように、夫婦関係においても自分の身体に火の粉が降りかかってくるようなことがあるかもしれませんので十分な準備はしておくべきです。

50代・60代で離婚するときに大事な財産分与

ある程度年齢が高くなると、財産のことも考えておかなければいけません。いわゆる50代から60代では、財産分与のことも頭に入れておかなければいけないわけです。

財産分与とは

財産分与とは、夫婦それぞれの財産をうまく分割して分け合うことを意味しています。1人の時であれば、そもそも財産を分ける必要はなく全て自分が手に入れることになるでしょう。しかし、夫婦にはそれぞれ財産というものがあり、この財産は個人で暮らしている場合とは少し異なり特殊な形をしています。夫婦関係の場合、分割できるものとできないものがあり、うまく分けられないものは法律に従うしかありません。

住宅の問題

一方問題となるのは、住宅の問題などになります。住宅が夫婦共有ならば良いですが、たいていは夫の名義になっているはずです。この時、夫が全てをもらえるわけではなく、半分ずつに分割する必要があるでしょう。

住宅や車などの財産分与

実際に住宅を半分に分けるというのは難しいことですので、住宅の価値の半分を配偶者に渡し、そしてもう片方は住宅そのものをもらうといった方法で良いかもしれません。自動車に関しても同様なことがいえます。2つに分割することができないため、一度現金にして半分の現金をもう1人の人に渡すことで、財産分与を完了したとみなします。

50代・60代で離婚する前の準備

何事にも準備が必要になりますが、50代から60代で離婚をする場合、一体どのような準備をしたら良いか気になるところです。

「財産分与」についてはこちらの記事もご覧ください。

不動産の財産分与

若い世代よりも持ち家を所有している方が増えてきますが、この場合その家にどちらが住むかといった問題があるでしょう。ただこれに関しては財産分与と関連した問題となっており、どちらか片方にその不動産の価値の半分程度のお金を渡す方法で財産分与が可能です。言い争いになるのを防ぐため、できるだけ公正証書のような形で客観的に文章を残しておいたほうが良いです。

住宅ローン

戸建て住宅の場合は、思い切って住宅を売却する方法もあります。住宅ローンが残っている場合には家の価値とローンの残債を比較しながら算出するため簡単には分割できません。このあたりも事前に話し合っておくか、話し合いが難しい場合には弁護士など間に立てるのが良いです。もちろん弁護士費用もかかりますが、後になっていざこざを引きずり続けるよりも、この段階で解決をした方が良いといえるでしょう。

健康面への配慮

それ以外にも、健康の問題などもありますので、精神的な面であまり引きずらないことが重要になります。とはいえ、離婚をするとなれば精神的なダメージは避けられませんが、必要以上に背負い込まないことが大事になります。いざとなれば、役所等で相談を受け付けていることもありますので利用してみましょう。

まとめ

離婚する年齢もさまざまですが、最近は50代から60代の人たちが離婚するケースが徐々に増えてきています。この時いくつか注意することがありますが、そのうちの1つが財産分与と呼ばれるものになります。当事者の財産を法律に基づいて分けることで、争いを避けられます。

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