財産分与で貰う方もあげる方も税金がかかるケースとは？
離婚をすると夫婦で築いた財産などを分けることになりますが、そのような財産分与をするときに税金が発生するのか気になるかもしれません。課税対象や税金を抑えるコツなどを理解しておけば、トラブルを少しでも減らすことができるはずです。
離婚をすることで財産分与をするのは普通のことですが、最初に知識を得ておくのが大切なことになるはずです。何も知識を持っていないとトラブルになることもありますから、その部分で注意できないと、その後の生活に影響がでることも避けられません。税金の知識なども必要になるので、時間をかけて勉強をすることが求められるかもしれないです。
［ご注意］
記事は、公開日（2022年11月9日）時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士に最新の法令等について確認することをおすすめします。
離婚時の財産分与で税金が発生することがある
離婚時に財産分与をするのは普通のことではありますが、税金が発生することもあるので注意をしないといけないです。ただ絶対に税金が発生するのではなく、条件によっては発生すると考えておけば問題ありません。大抵の場合は財産分与をするときに、夫婦で半分ずつ分けるようなスタイルが一般的ですが、そのような場合は贈与税などの税金が発生することはないかもしれません。
税金がかかる例として明らかに過剰な財産分与が発生しているときには、贈与税を負担することになります。その部分を理解しておければ、実際に財産分与をするときにスムーズに税金などにも対応できると考えられます。財産分与の場合は贈与とは異なり、過剰な部分にのみだけ税金が発生することになりますから、自分が所有している分を確保するだけの場合は税金が発生することはないです。
例えば、自分が所有している貯金などを自分の分だと明確にしただけでは、税金が発生しません。離婚をすることで今までは共有していた財産を分けるだけになりますから、その点で大きな問題を抱えてしまうことはないはずです。
しかしどのような場合でも財産分与をすることで、片方に大きな利益が発生しているような場合は、贈与税が発生することになりますから、その点は理解をしておかないといけません。平等に分けられれば、税金などが基本的に発生しないので、過度に心配をする必要はないのですが、念のために専門家のサポートを受けるのも大切になるはずです。
財産分与を貰う側にかかる税金
基本的に貰う側の場合は余程のことがなければ、税金が発生することはありませんから、過度に心配をする必要はないです。
どのようなパターンで税金が発生するのか気になるかもしれませんが、控除額などを超えるようなレベルで財産分与をすることになると、当然ながら税金が発生することになると考えられます。そのため控除の範囲内であれば、普通に税金が発生しない状態で生活ができますから、過度に心配をする必要はないです。
控除額の計算などは簡単にできますが、自分でやる方法が分からない場合でも、心配をすることはありません。なぜなら専門的にサポートをしてくれる存在がいるので、そのようなサービスを利用すれば、大抵の場合はアドバイスを聞くことが可能です。税理士などに相談をすれば、税金の負担を少なくする形で、最善な財産贈与を目指せます。
また住宅ローンなどが残っていて、そもそもの財産がプラスにならないような場合も税金が発生することはありません。明らかに利益を得ている人に税金が発生するのであって、マイナスになっているのに、さらに税金を請求されるようなことはないため安心して財産分与ができると考えられます。
税金は少しリスクに感じるような存在ではありますが、ルールを守ることができれば、そこまで心配をする必要がある存在ではないです。税金は決められた額を負担するだけになりますから、プラスの状態から一気にマイナスになることもありません。
財産分与を与える側にかかる税金
財産分与で与える側になると税金が発生するケースがあるので、事前に知識を身につけておくのが大切になります。大抵の場合は譲渡所得税に意識を向けることになるはずです。
譲渡所得税
譲渡所得税は購入をしたときよりも、高い価格で売却できたときに発生する税金であり、住宅や有価証券と美術品などが該当してきます。明らかに購入したときよりも高い価格で手放すことができた場合は、利益を得ているのと同じ状態になりますから、その場合は譲渡所得税が発生すると考えておけば問題ないです。
ただ一般的に不動産を譲渡するような場合で、購入をしたときよりも価格が高くなることは少ないので、そこまで心配をする必要はないかもしれません。 普通にそこまで利益がでるような形で財産分与をしていないのであれば、税金が発生することはレアになってきますし、控除などのサポートも用意されていることを忘れてはいけないです。
「財産分与」についてはこちらの記事もご覧ください。
離婚をして財産分与をすることで生活が豊かになる人はそこまで多くないですし、一般的にはその後の生活を考えることで必死な状態になることが多いと考えられます。一部の高額な物件や株券などを大量に持っているような富裕層であれば別問題ですが、一般家庭であれば財産分与の税金で悩むことは少ないはずです。 税金よりも住宅ローンなどが残っている場合は、そのような負債をどのような形で返済をするのかを考えることのほうが重要になるので、税金で悩んでしまう場合は恵まれている環境にいることを忘れてはいけません。
離婚時の財産分与で税金を抑えるポイント
離婚時の財産分与で明らかに片方が得をする形にすると税金が発生することになりますが、不動産を片方の人物に譲渡する場合は贈与税や不動産取得税に意識を向ける必要があります。
配偶者控除
配偶者控除が用意されているので、利用できれば基本的に財産分与で税金が発生することもなくなります。 例えば、20年以上の婚姻関係がある人は一定金額の控除を利用することができるので、一般的には離婚をする前に贈与をすることで節税対策になると考えられます。そのため離婚をする前に夫婦で協力をしないといけませんが、節税をしたいのであれば利用をしないともったいないと考えられます。
マイホーム特例
譲渡所得税を節税したいと考えているのであれば、マイホーム特例を利用するのが大切になるはずです。マイホーム特例は配偶者などに売却をする場合は、適応されることはないので実際に利用したいと考えている場合は、離婚をした後にやらないといけません。また申請をしないと利用はできないため、忘れずに申請をすることが求められます。
財産分与は夫婦で話し合いをして決めていくことになりますが、内容が決まった場合は離婚協議書を用意しないといけません。話し合いだけでやっていくと、トラブルになることも少なくありませんから、最初から正式な書類を残しておくことでスムーズに問題に対応できるはずです。弁護士などに相談をすることで助けてもらえますから、不安な場合は早めに相談をするといいでしょう。
まとめ
離婚をすることで財産分与をすることになるのは珍しくありませんが、条件によっては税金が発生することがあるので注意をしないといけないです。ただ一般的な財産分与であれば税金が発生することはなく、大抵の場合は控除のサポートでカバーできると考えられます。明らかに得をしてしまう場合でも、マイホーム特例などを利用すると節税できるので、活用してみてはいかがでしょう。
