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死後離婚とは?熟年離婚との違いについて解説

「死後離婚」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。「終活」は、残りの人生を考えて身の回りを整理することを意味しますが、その終活の一環として死後離婚を考える方が、最近増えてきているようです。終活を意識されている方や、死後離婚を考え始めた方に向けて、「熟年離婚」との違いやメリット・デメリット、気になる相続もあわせてご紹介していきます。参考になれば幸いです。

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[ご注意]
記事は、公開日(2022年10月21日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士に最新の法令等について確認することをおすすめします。

死後離婚とは?

「死後離婚」という言葉から、「配偶者が死去したあとに離婚する」というイメージを受けますが、そうではありません。死後離婚とはいわゆる造語で、亡くなった配偶者とは離婚はできません。

死後離婚は、配偶者が死去した後に、「姻族関係終了届」を役所に提出することを意味します。「姻族関係修了届」を提出すると、姻族(配偶者の親族)との関係を断つことができます。

姻族とは、結婚すると自動的に配偶者の血族と姻族関係となります。配偶者の死去後も、その姻族関係は継続します。何かしらの理由で姻族の縁を切りたい場合に、死後離婚つまり姻族関係終了の手続きをします。

また配偶者の戸籍からも抜けたい場合は、「婚姻前の戸籍に戻る」、または「新しい戸籍を作る」手続きも可能です。親が生きていれば好きな方を選べますが、両親ともに亡くなり戻る戸籍がない場合は、新しい戸籍を作るパターンの一択となります。配偶者の戸籍から抜けたいという考えをお持ちの方は、生前から離婚の意志が強く、配偶者の死去後も戸籍すら一緒にしておきたくないという意思をお持ちなど、何かしらの事情があってのことでしょう。

ちなみに再婚する場合でも、必要でなければ死後離婚や戸籍の移動の手続きは行わなくても構いません。 自身の状況と意志に合わせて、どのような手続きをするか選択が可能です。

熟年離婚と死後離婚の違い

「熟年離婚」とは、「55歳くらいよりも上の世代で、20~25年以上の婚姻期間があった夫婦の離婚」といったイメージが定着しています。特に明確な定義はないため、ざっくりした認識でかまいません。ここで重要なのは、「熟年離婚:生前の離婚」か、「死後離婚:死別している」か、の違いです。

熟年離婚は、夫婦が生きているうちに離婚を選択したことになります。生前に離婚すると戸籍から抜けることになり、赤の他人となります。離婚後に元配偶者が亡くなっても、遺産相続もできず、遺族年金も受け取ることはできません。 死後離婚は、上述した通り、姻族関係の縁が切れるだけで、配偶者とは同じ戸籍のままです。そのため、熟年離婚とは異なり、遺産の相続が可能、そして遺族年金の受け取りも可能なのです。

「熟年離婚」についてはこちらの記事もご覧ください。

死後離婚のメリット・デメリット

生前の夫婦仲や、姻族との関係性など、さまざまな状況がおありのことでしょう。死後離婚をすることにより、自身にどのような影響を与えるのか、考えられるメリット・デメリットをそれぞれご紹介します。

死後離婚のメリット

義家族の介護が不要

死後離婚を行い、姻族との関係を解消できれば、介護や扶養の義務はなくなります。長寿命の日本にとって介護問題は切実な問題です。配偶者亡きあと、経済的に自身の老後も不安なうえ、さらに介護問題を抱え困ってしまう可能性があります。介護の不安がある、義兄弟が介護に非協力的などが理由の場合、姻族との関係を断つことができるため、身を守るための選択といえます。

義家族との同居解消

義家族と同居していて、配偶者が死去してしまった場合、一人で関係性を維持するのは容易なことではありません。また関係性が悪くなくとも、なかなか同居解消は切り出しにくいでしょう。さらに今は大丈夫でも、将来的に介護の問題も出てきます。死後離婚を行えば、同居解消も進めやすくなるかもしれません。介護の必要性といった不安もなくなります。

お墓などの管理をしなくてすむ

意外と面倒なのは、お墓などの管理です。配偶者だけの裁量では決められず、姻族とのしがらみがつきまとうものです。死後離婚を行えば、そういった懸念から解放されます。

死後離婚のデメリット

子供への影響

死後離婚を選択する場合、何かしらの問題や不安を抱えている場合が多いです。そのためその悩みの種で、子供にも心配をかけてしまうことになります。また義理の家族は、子供にとっては血のつながった血族であり、子供自身は複雑な立場になってしまう可能性があるでしょう。

お墓参りや法要への参加が難しい

夫婦仲に特段の問題がなく、親族と縁を切りたいがために死後離婚した場合、お墓参りや法要を行いたいと考えていても、親族の集まる場には参加が難しくなります。個人だけで供養することになるかもしれません。

婚族関係終了手続きは取り消せない

姻族関係終了届は一度提出すれば取り消しができないため、なにかしら姻族との関係を持たないといけない場合に、不信感や不快感を与えてしまう可能性があります。メリット・デメリットを把握し、よくよく検討したうえで手続きをしましょう。

死後離婚した場合の相続はどうなる?

死後離婚は、亡くなった配偶者の離婚をイメージしやすいため、「もしかすると遺産相続や遺族年金が受給できなくなるでは?」と不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。相続に関してのポイントを解説します。

遺産相続および遺族年金

上述した通り、死後離婚はあくまで姻族との関係を断つための手続きであり、亡くなった配偶者と戸籍が分かれるものではありません。そのため、遺産相続や遺族年金の受給に関しては何の影響もありませんのでご安心ください。

亡くなった配偶者に借金がある場合

死後離婚は相続に影響しない分、もしも配偶者が借金を抱えていた場合は、こちらも原則として相続することになります。つまり借金を抱えてしまうわけです。しかし相続を開始したのを知ってから3か月以内であれば、相続を放棄する手続きが可能です。遺産と借金の額はどれくらいか試算して手続きをしましょう。

子供の相続について

死後離婚は子供に影響しません。義父母(子供からみると祖父母にあたる)からの相続権はそのまま維持されます。ただし死後離婚でのデメリットでもお伝えした通り、相続権はあるものの、子供と祖父母の関係性にも影響を与えてしまう可能性はあります。

まとめ

以上、死後離婚についてメリット・デメリットや相続のポイントなどをご紹介しました。死後離婚は、亡くなった配偶者の姻族との関係を断ち切るための手続きです。亡くなった配偶者と離婚する手続きではありません。死別した夫婦は離婚することはできないのです。

そして死後離婚は亡くなった配偶者との関係には影響しないため、遺産の相続や遺族年金の受給に影響するものではありません。逆をいえば、借金などを抱えている場合は、別の手続きが必要なため注意が必要です。

さらに死後離婚の注意すべき点として、取り消しはできないということです。後戻りはできません。自身の状況に照らし合わせて、死後離婚を行った方がよいのか、よく検討する必要があります。

終活の一環で死後離婚を考え始めた方、また配偶者を亡くしたばかりで混乱している方、さまざまな状況の方がいらっしゃることでしょう。このコラムが死後離婚をお考えの方に、お役に立てれば幸いです。

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