夫名義の不動産に子どもと居住。夫から離婚と退去を求められている。子どものためになるべく多くの財産を受け取りたい。
[ご注意]
記事は、公開日(2023年1月10日)時点における法令等に基づいています。
公開日以降の法令の改正等により、記事の内容が現状にそぐわなくなっている場合がございます。
法的手続等を行う際は、弁護士に最新の法令等について確認することをおすすめします。
ご相談内容
妻は夫名義の不動産に子とふたりで居住。夫は離婚と自宅からの退去を求めている。夫は自作の離婚協議書を示して離婚を求めてくる。夫は不貞をしていると思うが本人は否定している。
妻から婚費調停を申立てたが、ひとりで期日に裁判所へ行くことに不安を感じる。離婚は仕方ないが、子どものためにもできるだけ多くの財産を受け取りたい。
解決内容
婚費調停と離婚調停を受任。
婚費は一部支払われていたが、算定表と比較すると少額であったため差額を請求。婚費差額に加え、別居後、夫の口座に振り込まれた児童手当及びコロナ特別定額給付金を請求して回収した。
不貞慰謝料について、妻は夫と不貞相手のLINE画像を所持。証拠として確実とはいえなかったが、画像に説明を付して提出し、調停委員の理解を得た。
4回目で調停成立、下記を合意。
財産分与として夫が1400万円を支払う。ただし300万円を一括、残額は自宅不動産売却時等に支払い。もし自宅不動産が売却できなかった場合でも、分割で同額が支払われる内容とした。
養育費は22歳まで、大学進学費用等は夫が支払う。
不貞慰謝料300万円を一括で支払う。不貞行為を認めて謝罪する。
弁護士からのコメント
夫は早期の離婚成立を目指していたようであり、受任後、当方の請求には概ね応じ、不貞についても認めて謝罪する対応に転じた。
受任から解決まで7か月程度を要したが、妻の納得できる有利な内容で調停を成立させることができた。